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あおぞら財団付属西淀川・公害と環境資料館(愛称:エコミューズ)

西淀川大気汚染公害と施設の概要

大阪の中心部に近い西淀川区は、農業、漁業の町でしたが、産業革命以降、阪神工業地域の一地域として工場が建設されます。大阪と神戸をつなぐ場所に位置するため、大きな道路も数多く建設されました。特に大気汚染はひどく、地形的に大阪湾の一番奥に位置しているために尼崎と此花・堺の大工場の煙が西淀川に集まります。また、道路を通過する大型ディーゼル車の排気ガスも多く、工場の煙が混じりあう複合大気汚染となりました。四日市・川崎と共に、公害特別措置法で最初に公害指定地域に認定された地域でもあり、大阪の大気汚染の象徴的な地域です。これまでで西淀川区だけで累計7000人を超える人が公害病に認定されています。

西淀川区の大気汚染は、隣の尼崎市や此花区からの「もらい公害」であり、コンビナートではない工場群の共同責任を問うのは困難であり、裁判で住民が勝つのは難しいといわれていました。しかし、公害改善と患者の窮地を救うために西淀川の公害患者は裁判を望み、弁護士に働きかけて「勝てるはずがない」裁判に踏み切りました(1978年)。726名という大人数で提訴し、100万人署名を集め、世論を味方につけました。また、「公害被害者による西淀川再生プラン」を描き、地域再生を提案した裁判となりました。その結果、20年間かかった裁判では公害患者が国と企業に勝訴をし、公害地域再生を行うあおぞら財団を立ち上げ、現在も活動を続けています。

この資料館だからこそ学べる特徴

・所蔵資料の豊富さ(裁判資料、反対運動)と、研究への支援やコーディネート、相談ができます。

・展示室は小さいですが、フィールドは広いです。西淀川の地域の資源を活用して、現在の街から過去の公害について広く学べます。半日の研修から4日間のスタディツアーまで多彩な研修プログラムがあります。

・西淀川公害患者と家族の会との連携から、患者さんとの交流をコーディネートすることができます。