水俣病の概要と水俣病情報センターの役割
水俣病は、化学工場から海や河川に排出されたメチル水銀化合物を、魚、エビ、カニ、貝などの魚介類が直接エラや消化管から吸収して、 あるいは食物連鎖を通じて体内に蓄積し、これを日常的にたくさん食べた住民の間に発生した中毒性の神経疾患です。
水俣湾周辺の水俣病については、昭和31年(1956)5月、初めて患者の発生が報告され、 その年の末には、52人の患者が確認されました。
汚染された魚介類が原因であることは発生当初から把握されていましたが、「原因(物質)不明」として有効な対策が取られず、被害は八代海沿岸に拡がり、その9年後、新潟県阿賀野川流域において第二の水俣病を発生させてしまいました。 政府が水俣病を公害として認めたのは、発生から12年後の1968年のことでした。
水俣病の被害拡大の責任がある国の機関として、水俣病情報センターは水俣病関係の資料を保管し、水俣病の歴史を主に研究の側面から伝える展示をしています。
この資料館だからこそ学べる特徴
国立水俣病総合研究センターを母体としているため「水銀研究」、「世界の水深汚染問題」について充実した展示を行っています。
また、水俣病発症のメカニズム、水俣病の原因物質の究明、特定に至るまでの様々な研究の紹介にも力を入れています。
隣接する水俣病資料館、熊本県環境センターと3館で連携し、一帯を「まなびの丘」として、公害・環境学習における各種協力の取り組みを行っています。
展示
鉄筋コンクリート地下1階地上3階建
建築面積767.88m²、延床面積1808.94m²
当センターは、水俣病に関する医学的、自然科学的解説、世界の水銀汚染の状況を中心に展示しています。
所蔵資料
内閣総理大臣より歴史資料等保有施設に平成23(2011)年4月に指定を受けました。一部資料をご利用いただくことができますので、ご利用についてはお問い合わせください。
学校連携
熊本県内小学校向けプログラム「肥後っ子教室」受け入れ
小・中学生を対象とした科学記述研究に関するアウトリーチ活動
海外対応
英語
関連出版物・教材
ホームページをご覧ください
資料館の基本情報
館名 | 国立水俣病総合研究センター 水俣病情報センター |
開館日または営業時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 月曜日(月曜日が祝日、休日の場合はその翌日) 年末年始(12月29日~1月3日) その他臨時休館日 ※詳しい休館日についてはお問い合わせください。 |
住所 | 〒867-0055 熊本県水俣市明神町55−10 〒867-0055 熊本県水俣市明神町55−10 |
電話番号 | 0966-69-2400 |
FAX | 0966-62-8010 |
メールアドレス | JOUHOU_CENTER@env.go.jp |
ウェブサイトやFacebook などのリンク | nimd.env.go.jp/archives/index.html |