施設の概要
環境分野の多くの資料は、個人の研究者・環境運動の参加者、住民運動団体等に所蔵されています。それらは環境問題にかかわる歴史的経験の貴重な記録であり、その保存は積極的な社会的意義があります。しかし今日、研究者や活動家の引退、住民運動団体等の解散にともない、貴重な環境問題・政策・運動に関する資(史)料が処分、あるいは散逸する恐れが生じています。環境アーカイブズは、そのような散逸の危機にある資料の整理や保存を通じて、環境問題に関する歴史的記憶の共有を目指しています。
これまでに環境アーカイブズに寄贈された資料は約850箱で、2011年12月から順次公開を開始しました。所蔵する資料は、大きく分けると①薬害関係、②環境保護・開発反対関係、③反原発運動関係、④市民活動一般に関するものになります。運動団体の一次資料、研究者が収集した映像資料など、多様な形態の記録をあつかっています。ビラや集会ポスターなどの被害者団体が作成した文書記録、地域密着型のミニコミ、日本や世界の祭りを映した映像や自然保護活動のスライドなどを公開しています。とくに映像資料は、保存と利用のためにデジタル媒体の用意もあり、視聴可能な70本程度の映像資料は学術研究目的で利用に供しています。
この資料館だからこそ学べる特徴
・環境問題や市民活動等、環境アーカイブズが所蔵する資料は多岐にわたっており、加えて一次資料、図書、映像といった様々な媒体の資料を保存していますので、調べたいテーマについて、多様な側面からの分析ができます。
・大学に所属する組織なので、学部等での授業利用を積極的に推進しています。環境問題等に関する原資料の活用は、より臨場感をもって、学生にそのテーマを伝えることができるはずです。環境アーカイブズはその手助けをしたいと考えています。
展示
年に1回程度不定期開催
開催実績:
・2015年度 アーカイブズと震災―25年前のフクシマの姿―
・2018年度 法政大学大原社会問題研究所百周年記念特別展示 環境アーカイブズ特別展「ノーモア・スモン 和解調印から40年 資料でたどる薬害の原点」
・2019年度 法政大学大原社会問題研究所100周年記念展示 環境アーカイブズ特別展「消えたふるさと 使われない水―岐阜県・徳山ダム建設反対運動裁判資料を読む」
〔写真キャプション〕ノーモア・スモン 和解調印から40年 資料でたどる薬害の原点(2018年12-19年1月開催 於:大原社会問題研究所)
所蔵資料
・薬害スモン関係資料
・サリドマイド事件関係資料
・反原発、東日本大震災関連資料(映像資料含む)
・舩橋晴俊社会学部授業用映像資料
・NPO環境市民の視聴覚資料
・自然の権利運動関係資料
・徳山ダム建設反対運動関連資料
・『Oikos』等野生生物保存運動関連図書資料
・東京都立多摩社会教育会館旧市民活動サービスコーナー所蔵資料(ミニコミ)
※公開の是非はアイテム単位で判断、個人情報はマスキング等で対応
※くわしくはサイトをご覧ください
k-archives.ws.hosei.ac.jp/document/
学校連携
・大学授業等での所蔵資料の活用
・研究利用のための郵送複写可
貸し出し用展示
・他館展示会への所蔵資料の貸出を行っています。ご希望の際は、お問い合わせください。
※貸出実績 全国薬害被害者団体連絡協議会主催「薬害を語り継ぐ~サリドマイド、スモン、薬害ヤコブ~」(於・大阪人権博物館、2015年10月17日(土)~12月19日(土)、薬害スモン関係資料貸出)
海外対応
英語のメール対応可
関連出版物・教材
関連出版物・教材
・2015年度より、ニューズレターを刊行(毎年3月発行)
k-archives.ws.hosei.ac.jp/category/news-letter/
資料館の基本情報
館名 | 法政大学 大原社会問題研究所 環境アーカイブズ |
開館日または営業時間 | 月曜日から金曜日 9:00-16:30(夏季:9:00-16:00) ※原則事前予約制 https://k-archives.ws.hosei.ac.jp/guideline/#guideline-use |
休館日 | 土・日・祝日、年末年始、夏季休業期間 ※その他、法政大学の学年暦に準じます。 |
住所 | 〒194-0298 東京都町田市相原町4342 法政大学総合棟5F 〒194-0298 東京都町田市相原町4342 法政大学総合棟5F |
電話番号 | 042-783-2098 |
FAX | 042-783-2089 |
メールアドレス | k-archives@ml.hosei.ac.jp |
ウェブサイトやFacebook などのリンク | HP k-archives.ws.hosei.ac.jp/ twitter.com/k_archives1 |