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原子力災害考証館furusato原子力公害

所在地:福島県いわき市常磐湯本町三函208 この施設の基本情報

2011年3月11日の東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故。

原子力災害による未曽有の被害は、社会の根底的な価値観さえ揺るがすものでした。

先祖代々守り続けてきた大地。
どこにも負けないくらい豊かな海。
暮らしに根付いた文化。日々の暮らし。

そうしたものへの、ささやかな信頼と誇り。
様々な、形あるもの、ないものが壊され、失われました。

何が被害を深刻化させたのか。
私たちは何を失い、何に気づき、何を取り戻さねばならないのか。命の営みにとって本当に大切なものは何か。
それを二度と失わないようにするために、どのような社会にしていけばよいのか。

そうした一つひとつの問いに、向き合える場所をつくりたい――

そのような思いから、いわき湯本の旅館『古滝屋』の9階の一室に、
「原子力災害」を「考証」する展示ルームを設けることにいたしました。

構想のヒントになったのは日本四大公害水俣病の
民間のアーカイブ施設である「水俣病歴史考証館」や、
成田闘争のアーカイブ施設である「空と大地の歴史館」など。
どちらも、「賛成/反対」という立場を超えて学び考える事のできる貴重な施設です。

未曽有の被害をもたらした原子力災害についても、被害の全容と構造的背景、
被害の克服に向けた様々な取組を記録する施設が必要だと考えました。

震災から10年の節目に、国は、福島県双葉郡に「東日本大震災・原子力災害伝承館」を建設し、震災の風化を防ぐための情報発信を行うとともに防災・減災に役立てるとしています。

一方、原子力災害考証館では、
災害の被害・原因・解決のための取組を体系的に整理しながら、草の根の人びとが取り組んできた軌跡(測定、対話、伝承、裁判、人材育成 等)や、原子力政策が有する課題、などを幅広く扱う予定です。

一人ひとりが、問いに向き合い、答えを見出していく
そして、これからどんな生き方や社会を目指していくのかを考え、行動する

「原子力災害考証館」を、そんな場にして行きたいと考えています。

展示

展示 - 被害の克服に向けた草の根の取組

原子力災害は問題が多岐に渡り、それぞれの問題が非常に複雑で、立場によってさまざまに解釈されるような性質のものばかりです。

そこで、以下の11項目に関係する草の根の活動や市民に関する資料収集および取材をし、被害/原因/解決のための行動についてまとめ、展示します。

①測定
②対話・コミュニティづくり
③伝承
④申立
⑤教育
⑥母子・障がい
⑦避難
⑧支援
⑨表現(芸術・文学)
⑩耕す
⑪その他

所蔵資料

アーカイブ - 「草の根の取組」の目録作成

震災後に活動を始めた草の根の活動の軌跡を、アーカイブとして残します。
資料は散在しており収集が困難なため、現在、富岡町在住のアーキビストにサポートいただき、資料の収集・整理を始めています。

収集した資料は、考証館に入手可能なものは展示するとともに、入手困難な資料も含めて読書記録アプリ「ブクログ」に登録し、書誌情報を閲覧できるようにします。
資料は一点モノや版の少ないものが多いため、電子書籍化も検討しています。

資料館の基本情報

館名原子力災害考証館furusato
開館日または営業時間10:00-16:00
宿泊(古滝屋)の方は応相談
休館日不定休
住所福島県いわき市常磐湯本町三函208
福島県いわき市常磐湯本町三函208
電話番号
メールアドレスfurusatondm@gmail.com
ウェブサイトやFacebook
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furusatondm.mystrikingly.com/