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みずしま資料交流館(あさがおギャラリー)大気汚染

所在地:〒712-8033 岡山県倉敷市水島東栄町11-12 この施設の基本情報

倉敷大気汚染公害と施設の概要

みずしま財団1

岡山県倉敷市南部にある水島は、江戸時代の干拓と大正時代の東高梁川の改修により形成された地域で、広大な干潟と漁場に恵まれた農漁村でした。第二次世界大戦中に三菱重工業の航空機製作所が建設されたことが工業化の始まりでした。

1952年、岡山県は水島臨海工業地帯の造成計画を策定し、開発に着手、遠浅の水島灘を大規模に埋め立て建設された水島コンビナートは1961年に本格操業を開始しました。石油化学工場・製鉄所などで構成される工場の周辺地域では、汚染物質を含んだ煙により創業当初から悪臭や農作物の被害、ぜん息等の健康被害が発生しました。1975年に公害健康被害補償法による指定地域となり、3,800人以上が公害病と認定されました。

1983年11月9日、公害病認定患者は公害をなくし青い空を取り戻すため、水島コンビナートの企業8社を提訴、1次~3次訴訟を合わせて292人(提訴時)が倉敷公害裁判の原告となりました。
1994年3月23日の原告勝訴の判決では、工場が排出した大気汚染物質を病気の原因であるとし、原告全員が公害による病気と認められましたが、工場周辺の環境は昭和30~40年代と比較すると改善されているとし、大気汚染物質の差し止めはできませんでした。
その後、1996年12月26日に企業と原告は和解し、「解決金の一部を原告らの環境保健、地域の生活環境の改善などの実現に使用できる」との和解条項を基に、2000年3月にみずしま財団が設立され、環境再生・環境学習の推進を行っています。

この資料館だからこそ学べる特徴

  • 倉敷市環境学習センターを起点に、水島コンビナートの工場見学と公害・環境学習をもりこんだフィールドワークができます。瀬戸内海での漁業体験や商店街のまち歩き等を組み合わせることも可能です。
  • 企業、行政、住民のそれぞれの立場で公害に立ち向かった人々の努力を学ぶことができます。公害患者さんから直接お話を聞くことができます。
  • 病院と連携し、医療従事者や医学生向けの研修をおこなっています。

展示

三菱重工業水島工機製作所の進出してきた様子を写した写真や、航空写真などの展示があります。

所蔵資料

倉敷公害裁判記録(訴状、準備書面、証人調書、判決、和解調書など)
倉敷市公害患者と家族の会資料(総会議案書、ニュースレター、写真など)
上記資料は、個人情報を含む資料以外は閲覧可能です。事前にみずしま財団までお問い合わせください。

語り部

倉敷市公害患者と家族の会の会員の方が、公害がひどかったころの地域の様子やご自身の病気のこと、倉敷公害訴訟のことなどをお話しくださいます。研修やツアーのお申し込みの際にお問い合わせください。(患者さんの体調や都合により開催できない場合があります。)

学校連携

小学校5年生の社会科の授業。(1時間:水島の公害についての概要と語り部のお話)
中学校の修学旅行。(半日:バスにて水島視察、工場見学、語り部のお話)
医療系大学生の見学実習。(半日:バスにて水島視察、公害患者さんや医師との懇談)
大学生の教養教育科目としての授業。(半期:水島から学ぶ地域社会と環境について座学とフィールドワーク)
上記はプログラムの一例です。内容はご要望をふまえ、提案させていただきます。

研修

社会人・大学生・医療従事者などを対象とした研修やツアー。(半日~2日:工場見学や漁業体験、水島商店街めぐり、倉敷市環境学習センター見学、語り部のお話しなど)
水島における公害とそれを克服してきた経験をふまえ、工場の産業力、商店街の活性化、地域の農漁業など、見たり聞いたり体験し、水島地域に関わる様々な人の取り組みを学べるツアーを提案しています。

岡山県最大の戦争遺跡の亀島山地下工場や、コンビナートクルーズ、災害の学びができます。

教育旅行の受け入れをしています
www.okayama-kanko.jp/school/spot/10436
(岡山県観光連盟 教育旅行サイト)

みずしま滞在型環境学習コンソーシアムでも受け入れ可能です
sdgs.mizushima-f.or.jp/

企業研修

・医療従事者の職員研修
・初めて水島に勤務する方を対象とした「水島探検の旅」
・山陽新聞新人職員研修
などを行っています。よかったら気軽にお声かけください。

貸し出し用展示

・海ごみ関係
・八間川ってどんな川(歴史、生き物など)
・呼吸リハビリテーション
・地球温暖化防止
・公害と子どもたちの暮らし

お気軽にお声かけください

海外対応

DVD「MIZUSHIMA」
水島の公害やまちづくりについて紹介した英語版DVDです。

関連出版物・教材

 関連出版物
『真実が勝った日 倉敷公害訴訟を闘った医師たちの記録』(「真実が勝った日」刊行委員会、1998年)
『正義が正義と認められるまで 倉敷公害訴訟を闘った人びとの記録』(正義が正義と認められるまで刊行委員会、1998年)
『公害死亡患者遡及調査』(倉敷公害患者死亡調査研究班、2006年)
『倉敷公害訴訟和解 10年のあゆみ』
(倉敷公害訴訟和解10周年記念事業実行委員会、2006年)
『倉敷市公害患者と家族の会40周年を迎えて』(公益財団法人水島地域環境再生財団、2013年)
 教材
小冊子「公害と子どもたちの暮らし」(公益財団法人水島地域環境再生財団、2015年)
DVD「公害は終わったのか(1~4章)」(水島地域に特化)
DVD「公害は終わったのか(5~11章)」(全国の動き)
英語版DVD「MIZUSHIMA」他

資料館の基本情報

館名みずしま資料交流館(あさがおギャラリー)
開館日または営業時間月~金曜日
*事前に電話予約が必要です。
休館日土曜日、日曜日、祝日、年末年始
*フィールドワーク等の希望があれば休日も対応可
住所〒712-8033 岡山県倉敷市水島東栄町11-12
〒712-8033 岡山県倉敷市水島東栄町11-12
電話番号086-440-0121
FAX086-446-4620
メールアドレスwebmaster@mizushima-f.or.jp
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