北九州大気汚染公害と施設の概要
北九州地域は、日本の四大工業地帯の一つとして、重化学工業を中心に発展し、日本の近代化・高度経済成長の牽引役を果たしてきました。しかし、産業の繁栄 は、一方で激しい公害をもたらしました。1960年代、「ばい煙の空」と呼ばれた北九州地域の大気汚染は国内最悪を記録、洞海湾は工場廃水により「死の海」と化しました。
この公害に対し、対策を求めて最初に立ち上がったのは、子どもの健康を心配した母親たちでした。住民運動やマスメディアの報道が公害に対する社会の問題意識を高め、企業や行政の公害対策強化を促したのです。
市民、企業、行政の一体となった取り組みにより、環境は急速に改善され、1980年代には、環境再生を果たした奇跡のまちとして国内外に紹介されるようになりました。平成23年にはOECDからグリーン成長都市に、平成29年にはSDGs推進に向けた世界のモデル都市の1つとしてアジアで初めて選定されるなど、現在も環境と持続可能な社会への取り組みを積極的に行っています。
この資料館だからこそ学べる特徴
・北九州市の公害克服の歴史を体系的に学べる施設はほかにはありません。公害克服から現在に至るまで順を追ってご覧になれます。
・北九州市における環境学習拠点として、年齢を問わずニーズに合わせた環境学習プログラムが体験できます。
・環境をテーマにした様々なイベントが実施されており、日頃難しく考えがちな環境を楽しく・わかりやすく体験できます。
・北九州市環境ミュージアム展示 ―プロローグ―
環境未来都市として、魅力ある街づくりを目指す北九州市の豊かな自然と、これまで北九州市がたどってきた歴史を紹介するゾーン。さらに、地球や環境問題に関する貴重なメッセージを見ることができる
・北九州市環境ミュージアム展示 ―第1ゾーン 北九州市の変遷―
北九州の移り変わりを紹介するゾーン。1901年の官営八幡製鐵所の創業を始まりとして、日本における近代産業発祥の地である北九州の1世紀に渡る歴史を写真とシンボル展示で見る。
・北九州市環境ミュージアム展示 ―第2ゾーン 公害克服の歴史―
不可能と思われた北九州市の公害克服の歴史を紹介するゾーン。ものづくりの街としての発展、それゆえに直面することになった公害問題。市民・企業・大学・行政の協動により、公害をどのように克服したのか。協働により豊かな自然環境を取り戻すまでの歩みを市民の目線から見る。また、北九州市の国際協力について分かりやすく展示。
・北九州市環境ミュージアム展示 ―第3ゾーン 地球環境と私たち―
地球環境問題を身近な暮らしの中やグローバルな経済活動などの視点から伝えるゾーン。
地球のしくみや地球環境の現状を触ったり動かしたりする展示を通じて楽しみながら学び、自分自身と地球環境問題の関係を体験や体感の中から発見する。
・北九州市環境ミュージアム展示 ―第4ゾーン 環境技術とエコライフ―
「リサイクル」を通じて、身近なエコ商品やエコ素材を紹介するゾーン。資源・エネルギー・廃棄物・環境新技術など、物を捨てない「循環型都市」へ向けてのヒントを知ることができる。また、SDGs(持続可能な開発目標)についてわかりやすく解説している。
・北九州市環境ミュージアム展示 ―第5ゾーン SDGs未来都市 北九州市―
「北九州市が行っている環境に関する取組」や「市民・団体・企業・学校の環境活動」「新エネルギー」などについて紹介している。
所蔵資料
北九州市市立城山小学校(統廃合)収蔵品、公害記録写真(林えいだい氏他)
語り部
公害がひどかった当時を体験された北九州市環境学習サポーターがお話してくれます。企業、行政、市民それそれの立場の方がおり、リアルな話を聞くことができます。
学校連携
北九州市教育委員会との協働で学習カリキュラムに組み入れています。出張授業は幼稚園・保育園から一般団体まで、それぞれのニーズに合わせたプログラムを実施します。
研修
北九州市の環境について過去から現在に至るまでについて研修を行えます。
企業研修
青年海外協力隊員についての派遣前研修や企業におけるCSR研修等を受けれいれています。
貸し出し用展示
公害がひどかった当時の写真パネル
A2/44枚
海外対応
英語・中国語・韓国語のパンフレットを用意しています。
関連出版物・教材
北九州市環境首都検定公式テキスト/北九州市環境局環境政策部環境学習課
環境副読本9種(幼児用・幼児用/こすもすぼしからきたペルル ・汎用型(A4判)大型(A2判))・点字本と音声CDセット・小学校低学年用・小学校中学年用・小学校高学年用・小学校高学年用別冊公害克服編・中学生用・教師用・)/北九州市環境局環境政策部環境学習課
資料館の基本情報
館名 | タカミヤ環境ミュージアム(北九州) |
開館日または営業時間 | 火曜日から日曜日まで9時から17時まで (受付は16時30分まで) |
休館日 | 月曜日(月曜祝日の場合は翌日)と年末年始(12/29〜1/3) |
住所 | 〒805-0071 福岡県北九州市八幡東区東田2丁目2-6 〒805-0071 福岡県北九州市八幡東区東田2丁目2-6 |
電話番号 | 093-663-6751 |
FAX | 093-663-6753 |
メールアドレス | info@eco-museum.com |
ウェブサイトやFacebook などのリンク | [HP] eco-museum.com/ [Instagram]@kankyoumusuem |